仕事がつらい、いやだ、つまんないと思っている人へ

 

皆さんこんにちは、キャリアドクターの野津です。

 

ようやく秋らしくなってきましたね。

 

「仕事がつらい、つまんない、いやだ」という人は

たくさんいます。この3連休も終わりになると、とたんに

憂鬱な顔をして「明日、会社かぁ~」とため息をつく人は、

もっとたくさんいることでしょう。

 

なぜ「仕事がつらい、つまんない、いやだ」と思うのでしょうか?

 

職場での人間関係や仕事の内容(量と質)などたくさんの

理由があると思います。

 

私が年間1,000人以上のキャリア相談を受けた中で、

失職した相談者や同様なことを言われていた相談者に共通している

ことは、「キャリアビジョンがない」ということです。

 

「キャリアビジョン」とは、自分自身が価値ある人生を

歩んでいくために、また社会に役に立つために将来「どのような

職業、仕事、活動等」に従事いきたいのか、というキャリアの目標や

方向性のことです。

 

失職した人や就職・転職・再就職で苦戦している人は、

ほぼ100%「キャリアビジョン」を持っていません。

「キャリアビジョン」がないから、「キャリア難民」

なってしまうのです。

 

人や組織が「何か前に進もう」「成長しよう」とすると必ず

ビジョンが必要になってきます。

 

例えば、野球部やサッカー部などクラブの練習は非常に厳しい

ですね。なぜ、頑張れるかというと、「大会で優勝するため」と

いった明快なビジョン(目標)があるから毎日ハードな練習もやって

いける訳でしょう。

 

特に、同好会や仲良しクラブでは、そんなビジョンはないかも

しれません。しかし、強豪チームを目指すとなると「より高い

ビジョン」がないと優秀な選手も集まってきませんし、さらに

厳しい練習に耐えることもできません。

 

企業だって、成長するために、より人や社会に役に立つ価値(ex.技術

・製品・サービス)を提供しようとすると「ビジョン」が絶対に必要に

なります。

 

毎日のほほんと仕事をしていて、知らないうちに新しい技術を

開発していた、なんて聞いたことがありません。

毎日毎日「ビジョン」を頭に描いて描いて描いて試行錯誤するから

こそ新しい技術や製品が開発されるのでしょうし、営業もうまくいくの

でしょう。

 

大学等の教育機関も同じです。「どのような学生をどのように教育して

社会に送り込むのか」といったしっかりとしたビジョンがなくては、

将来を担うよい人材を育成する事はできません。

 

「ビジョンなき人や組織は、けっして成長しないのです」

 

現在ある会社に勤めている人が「キャリアビジョン」を持って

いれば、自分が進むべき方向性がはっきりしているし、何を

しなければいけないかも分かっているので、「仕事が

つらい」なんてけっして思わないでしょう。

 

むしろ、仕事がハードでも、その仕事を通じて次への

キャリアのために「知識・経験・スキル・人脈」が身につく

と認識しているならイヤな上司や得意先ともやって

いける筈です。

 

「キャリアビジョン」がない人は、視野が狭くその職場内のこと

しか考えていません。だからイヤになるし、つまんないのです。

 

しかし、「キャリアビジョン」を持っている人は職場を超えて、

もっと高い、大きいビジョン=目標を持っているので、

職場の人間関係や仕事を好き嫌いで判断しませんし、興味が

ありません。

 

「キャリアビジョン」がない人は、その会社に長く居残れることが

最大の関心事なので、処世術を駆使して会社の業績がじり貧に

なっても何とかしがみつこうとします。=(キャリア1.0~2.0)の

働き方。

 

しかし、「キャリアビジョン」がある人は、同じ会社に長く

勤めることが目的ではないので、その会社で十分貢献しつつ、

会社をうまく活用して次なるキャリアに有効な知識・経験・スキル

・人脈を得れば、転職や起業などで更に自分が成長する、

社会に役に立つキャリアを求めていくのです。

=(キャリア3.0)の働き方。

 

「仕事がつらい、つまんない、いやだ」と思っている方は、

是非「キャリアビジョン」をよく考えてください。

「何のためにその仕事をやっているのか」「その仕事をどの

レベルまで高めたいのか」「将来どのような仕事をやってみたいのか」

など自分に問いかけてみることです。

 

「キャリアビジョン」ができたら、どん欲にそのビジョンに向かって

自分を信じて進むだけです。そうすれば、「仕事がつらい、つまんない、

いやだ」なんて思っている暇はなくなります。