失職して慌てる前に、まず体系的にライフキャリア構築を学ぶことが重要

昨日は、「女性のキャリア支援」に関する会合があり参加してきました。

参加した動機は「女性が人生を通してキャリアを構築する体系的な
コンテンツを創る可能性について」です。

女子学生をはじめ多くの女性のキャリア相談をしていても、女性向けの

キャリア構築には色々な意見があります。結婚したら専業主婦がよい、

いやいやキャリアが分断されると正規雇用が難しくなるので、仕事は

続けた方がよい等々。

 

女性はどの助言を聴いてキャリアを考えればよいのか、大変不安になります。

そこで、女性がライフイベントなどでキャリアを分断されることなく、社会と

継続的に繋がって、「自分らしさ」を活かして活躍できるノウハウを学ぶ、

より長期的・大局的なキャリア構築のコンテンツがあれば、《自分のキャリアの

方向性や軸》ができるのではないか、と考えた次第です。


多くの参加者(女性が約80%)の関心は、体系的なキャリア構築を学ぶというよりも、個々が体験して来た部分的なキャリアの悩みや対策に終始していましたが、

これも《自分のキャリアの方向性や軸》があれば、十分対処できるのではないか、

と考えました。

私が以前から非常に問題視しているのは、女性向けに関わらず、大学でも一般企業でも「キャリア形成」「キャリア支援」という言葉はよく聞くようになったものの、「体系的なキャリア構築の手法や人生を通して直面するキャリアの悩みや課題を解決できるノウハウ」を学んでいる人がどのくらいいるのか、ということです。

「恐らく誰もいない」と思います。いたらこれほど失職する人は、
でてこないと思うからです。

ましてや、「体系的なキャリア構築の手法や人生を通して直面する
キャリアの悩みや課題を解決できるノウハウ」を伝授できるキャリア支援者
はもちろん、コンテンツすらないのが現実ではないか、と思います。

巷でのキャリア教育やキャリア支援とは「組織や会社への就職・転職・
再就職のテクニック(ESや職務経歴書の書き方、面接対応など)が中心で、とても体系的にキャリア構築していくような内容ではありません。

手前味噌で大変恐縮ですが、拙著「キャリアノートで会社を辞めても一生困らない人になる(東洋経済新報社)」が初めて「長期的なスタンスによる体系的なキャリア

構築のノウハウ」を書いた本ではないか、と思います。

そして、当社Career Identity Inc.は、その「長期的なスタンスによる
体系的なキャリア構築のノウハウ」のコンテンツをDVD化して、
より多くの人たちに学ぶ機会を提供すべく取組んでいます。

しかし、「女性向けに特化した、長期的なスタンスによる体系的なキャリア構築の

ノウハウ」を書いた本やコンテンツは皆無な状況なので、当社で開発を進めて、

いずれは提供していきたいと考えている次第です。

 

私は現在定期的に「再就職支援セミナー」の講師を務めていますが、
失職した参加者は、誰一人として「体系的なキャリア構築の手法や人生を
通して直面するキャリアの悩みや課題を解決できるノウハウ」を
学んでいないので、キャリア危機が訪れる前に然るべき手を打たずに
放置していた結果、失職してしまったという人が人がほとんどなのです。


失職して慌てふためく前に、全ての人が「体系的なキャリア構築の手法や
人生を通して直面するキャリアの悩みや課題を解決できるノウハウ」を学び、キャリア・リテラシ-(キャリア構築の基本能力)をしっかりと身につける機会をつくることが重要であることを理解してほしいと切に思います。